ゼロ金利政策とは何だったのだろうか?

ゼロ金利政策とは超短期の銀行間の貸借りの金利を実質ゼロに近づける政策だった。

ゼロ金利政策が解除になったが、ゼロ金利政策とは何だったのだろうか。ゼロ金利の目的などをおさらいしてみよう。

ゼロ金利政策の概要

  • ゼロ金利政策とは、超短期の銀行間の資金の貸借りの金利を実質ゼロに近づける政策。
  • ゼロ金利政策は、金融市場の一時的混乱により、優良な銀行や企業までもが資金が借りられないことによって倒産してしまう事態を避けるため行った非常手段。
  • ゼロ金利政策は、景気回復に伴い一旦解除されたが、米国同時テロ後の景気下降により再開された。

何の金利がゼロなのか

ゼロ金利政策とは、超短期の銀行間の資金の貸借りの金利を実質ゼロに近づける政策です。銀行間の貸借りの市場はコール市場と呼ばれ、超短期とは、期間が翌日までの期間の短いものでオーバーナイト物と呼ばれます。

金利は貨幣のレンタル価格であり、貨幣の需要と供給により決まります。ですから、日銀は超短期の資金を十分に供給することによって、金利を低下させ、超短期金利を実質ほぼゼロに近くなるようにしているのです。

したがって、超短期の銀行間の貸借りの市場で、ある銀行が資金が借りられなくて倒産するというようなリスクはなくなります。つまり、金融危機の解消がゼロ金利政策の目的なのです。

ゼロ金利政策は、それ以外にも経済に影響を与えています。たとえば、超短期金利を実質ゼロにすることにより、あまりにも短期金利は低くなるので、短期で資金を貸すより、株式投資や長期の貸出しを行うほうが有利となります。その結果、不況で、なかなかリスクをとって株式や長期貸出しを行わなかった金融機関に、それらを促す効果があります。また、それによって、株価は上昇しやすくなります。

このゼロ金利政策は、平成1999年2月以降2000年8月まで行われましたが、金利を実質ゼロまで下げるという史上例を見ない政策を、日銀は「異常事態」と捉えています。つまり、金融市場の一時的混乱で、優良な銀行や企業までもが資金が借りられないことによって倒産してしまう事態も予想されたので、そのような事態を避けるため行った非常手段なのです。

ですから、2000年になり経済が回復してきた時点でゼロ金利政策を解除しました。しかし、その後、米国の同時テロによる米国経済の悪化によって日本の景気も悪化し、2001年3月に、日銀はゼロ金利政策を再開しました。

なお、ゼロ金利政策は不良債権処理を妨げているとの批判もあります。つまり、銀行が破綻寸前の企業に破綻しないように資金支援をするケースがありますが、銀行が資金を調達する金利が実質ゼロであれば、ほとんど負担なく支援できてしまうのです。もし、銀行が3%の金利で資金調達を行う時には、企業に資金支援を行うには銀行は3%の利子を負担する必要があり支援は難しくなります。

確かに、ゼロ金利政策を取っているので、破綻すべき企業が再生の見込みもないままに生き延びて、不況債権の本格的処理を遅らせているという面があることは否定できません。構造改革派の専門家の中には、金利を3-4%に引き上げて、倒産寸前の企業は倒産させて、速やかに市場から退場させて、構造改革を行うべきだと主張もあります。

ゼロ金利解除からの今後の展望

景気を良くしようという目的から金利を下げて金回りを良くする政策によって、日本経済はある程度活性化されたわけですが、ゼロ金利解除によって消費者金融などの株価は収益悪化の予想を受けて下落方向になっています。

日銀と銀行間の金利が上がると当然、そこから借り入れしている消費者金融業者などは、消費者への金利を上げざるを得ない方向に向かいます。銀行だけの問題ではなくて、そこから金を貸し借りしている日本企業や一般消費者にのしかかってくるわけですが、ヨーロッパやアメリカなどは既に金利を上げていたので、日本だけが特別だった訳です。

今までと同様に金利が安い消費者金融業者から借入をすることはますます重要になってきますね。

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