貸金業規制 一部に脱「灰色金利」の動き
貸金業規制で信販会社、消費者金融会社が金利を下げる
貸金業の金利をめぐる議論が再開したが、これまでの有識者懇談会や自民党の論議をみて、クレジットカード業界などでは規制強化を先取りし、金利を引き下げる動きも表面化し、「灰色金利」撤廃を意識して動き出した。
カード業界では、ジャックスが1997年に自主的に灰色金利を撤廃。当時は追随の動きがみられなかったが、ここにきて流れが変わった。
DCカードは既に金利を引き下げ
DCカードは8月16日から、キャッシングの貸出金利を従来の年27・8%から、18・0%に引き下げることを決めた。同社は「金融庁の懇談会などで、灰色金利廃止が望ましいという意見が出たことに配慮した」(広報室)と説明。
「利ざやは縮小するが、これまでキャッシングを利用していなかった顧客を開拓できれば」(同)と先行引き下げの効果に期待する。
JR東日本も「ビューカード」のキャッシングサービスの貸出金利を7月に、現行の年28・2%から18・0%に下げた。
大手消費者金融のアコムも金利引下げに前向き
消費者金融業界では、大手のアコムが利息制限法に基づく年15~18%の金利の融資に力を入れる方針を打ち出した。事業者向け融資のニッシンは、既に新規貸し付けの7割以上に年20%未満の金利を適用している。
ただ、今のところ率先して対応するのは一部の大手業者に限られる。貸金業の業界団体幹部は「経営体力が弱い中小業者は打つ手がない」と危機感を募らせている。
協同組合形式で、利用者数200万人の「NCカード」を発行する日本商店連盟が全国45の傘下団体を対象に実施した調査(32団体が回答)によると、上限金利が利息制限法(15~20%)の水準に引き下げられた場合、30団体が赤字に転落する見通しだ。同連盟の国井孝専務理事は「キャッシングができなくなる利用者が増え、地域経済に悪影響を与えかねない。
少額短期の融資には利息制限法の上限より高い金利を認めてほしい」と特例を要望する。
ただ特例は、乱用されれば脱法行為につながりかねないため、与党内でも賛否両論ある。消費者側からは「上限金利引き下げを骨抜きにしかねない。例外を一切認めるべきではない」(全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会)と反発が強い。
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